食物栄養専攻2年生 臨床栄養学実習~脂質異常症食に挑戦~


 臨床栄養学実習における調理実習は他の調理実習とは少し違います。献立(使用する食材とその量)は提示されますが、作り方は自分たちで考えます。したがって、1食の摂取エネルギーと栄養素量はほぼ一緒であるにもかかわらず、班によって味・見た目が違う食事が出来上がります。
 

<臨床栄養学実習の目的>
1. 食べる人(患者)のことを想いながら(考えながら)調理する。
2. 献立通りの料理(成分)が器に盛られるように考えながら調理する。
料理をする時に一番大事な事は「食べてもらう人のことを想う=愛」ですね。今日の臨床栄養学実習は下記の人のことを想いながら(考えながら)料理してもらいました。
 

<今日の患者さん(想像上の人物です)>

46歳・男性、身長:168 cm、体重:75 kg、BMI:26.6、主病名:左足複雑骨折
既往歴:脂質異常症、肥満症、高血圧症
血圧:150/100 mmHg  TG:130 mg/dl  HDL-Cho:50 mg/dl  LDL-Cho:150 mg/dl
交通事故で救急搬送された。手術のため1週間ほど入院予定
食習慣:一人暮らしで料理は全くしない。しかし今後はやってみようかなと思っている。
朝食:ほとんど食べない。
昼食:おにぎりとカップ麺、ファーストフード、ラーメンとライス
夕食:弁当(唐揚げやハンバーグ弁当)、惣菜(揚げ物)とビール
間食:仕事中の飲み物はブラックコーヒー
飲酒:週に1~2日、1回に缶ビール1本程度
減塩:意識したことはない。惣菜の揚げ物にはしっかりソースをかけて食べている。
野菜:意識して野菜を摂取することはしていない。
減量:今までにダイエットしたことはない。

 

<今日の実習献立>

食種:脂質異常症食1600 kcalの昼食
・ごはん/はさみチキンかつ
里芋の柚子味噌かけ/菜の花のわさび和え/りんご/牛乳
・エネルギー:728 kcal ・タンパク質:31.9 g
・脂質:19.9 g ・食塩相当量:2.3 g

 

<今日の実習で学んだ事・感想を紹介>

● 超完璧でした(写真参照)。
● 野菜をしっかりおいしく食べてもらいたいと思って料理しました。
● 普段の食事がコンビニや総菜で揚げ物中心だったので、野菜多めの家庭料理を感じて欲しいと思って料理しました。
● 今日の患者さんが脂質異常症、肥満だったので、ボリウム感を意識して調理した。
● はさみかつはチーズと大葉の方がいいと思う。
● 満足感のある食事にするために、見た目と食感に工夫して調理しました。
● ソースになすを入れて、チキンかつ煮にして、肉を柔らかくした。
● キャベツを肉に挟んだことで、彩りと食感がとてもよかった。
● 肉用のソースと付け合わせ用のドレッシングを混ぜてみたが、とても美味しかった。
● 献立の分量外の油と塩を使用してしまった。高血圧、脂質異常症患者の食事なのに。次回から気を付けます。
● 女性は野菜を茹でた方が食べやすいが、茹でると結構ボリウムがなくなってしまう事を学んだ。
● 今日の患者さんを考えると、生野菜にして、ボリウムを増すべきだった。
● オーブンを使用してサクッと感を出すことができた。
● キャベツで肉を挟むのもありかも。次に試した。
● 野菜を肉に挟むのに、どうしたらよいかめっちゃ考えた。
● 香ばしさを出すために、さくらえびを乾煎りした。薄味でもおいしかった。
● 菜の花のわさび和えにワサビを入れ忘れた。
● 里芋が硬かった。シャリシャリしていた。
● 里芋の煮物になすやパプリカを入れて彩りよくすればよかった。
● 里芋につやがあって、見た目がとてもよく出来た。
● りんごを塩水に漬ければよかった。
● 欠席者がいて人手が足りなく、大変だったがいい勉強になった。
● 事前に献立を調べておく必要があると思った。
● お皿の選び方を工夫するともっと食欲がわくと思った。可愛いお皿が欲しいです。
● 時間がオーバーしてしまった。時間配分を決めておく必要があると思った。

3回目の実習という事もあり、一生懸命患者さんのことを考えて調理出来ていました。
今日の患者に付け合わせのキャベツを生で提供すべきか、茹でて提供すべきか、      
学生同士で議論している場面があり、非常に有意義な実習でした。