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食物栄養専攻2年生 臨床栄養学実習~全粥軟食1600kcalの昼食~


 臨床栄養学実習における調理実習は他の調理実習とは少し違います。献立(使用する食材とその量)は提示されますが、作り方は自分たちで考えます。したがって、1食の摂取エネルギーと栄養素量はほぼ一緒であるにもかかわらず、班によって味・見た目が違う食事が出来上がります。
 

<臨床栄養学実習の目的>
1. 食べる人(患者)のことを想いながら(考えながら)調理する。
2. 献立通りの料理(成分)が器に盛られるように考えながら調理する。
料理をする時に一番大事な事は「食べてもらう人のことを想う=愛」ですね。今日の臨床栄養学実習は下記の人のことを想いながら(考えながら)料理してもらいました。
 

<今日の患者さん(想像上の人物です)>

44歳・男性、身長:170 cm、体重:59 kg、BMI:20.4、主病名:胃癌
職場の健康診断で胃ポリープを指摘され、受診したところ切除を勧められた。内視鏡にてポリープを切除し病理検査を行ったところ、癌と診断された。今回胃亜全摘手術のため入院となった。
<術前術後の経過>
・術前の食習慣:3食規則的に摂取
・術後1~3日目:流動食200 kcal/day、静脈栄養併用、摂取状況良好
・術後4日目:三分粥食800 kcal/day(分割食)、静脈栄養併用、摂取状況良好
・術後5日目:五分粥食1000 kcal/day(分割食)、静脈栄養併用、摂取状況良好
・術後6日目:七分粥食1200 kcal/day(分割食)、3/4ほど摂取
・術後7日目:全粥食1600 kcal/day(分割食)←本日の実習

 

<今日の実習献立>

食種:全粥軟食1600 kcalの昼食(今日の患者さんは分割食ですが、通常の3食で実習しました)
・全粥/肉団子のトマトソース煮
じゃがいもの煮物/春雨ときゅうりの酢の物/バナナ/牛乳
・エネルギー:695 kcal ・タンパク質:26.4 g
・脂質:18.4g ・食塩相当量:2.1 g

 

<今日の実習で学んだ事・感想を紹介>

● 米の量は前回の常食よりも少ない量なのに、全粥だと量がかなり多くて食べきるのに苦労した。
● 全粥が多くて味がしない。
● 全粥軟食1600 kcalはお粥が320 gで、常食のご飯の2倍もあって多く感じたが、するすると食べる事が出来た。
● 全粥が多すぎる。若者でも食べるのが大変だから、高齢者は1600 kcalの全粥を全て食べられるわけがない。
● 食べやすいように、ブロッコリーをソースに入れたが、想像していたよりゴロゴロしていた。今日の患者さんは胃切後の方だったので、このトマトソースでは食べづらいかな?と思った。
● 野菜を残さず食べられるようにトマトソースに入れて、彩りも良くしようとしたが、ブロッコリーが硬かった。下茹でをもっと長くするべきだった。(写真参照)
● ブロッコリーはアスパラに変更したほうが良い。ボロボロになって見た目が悪くなる。
● じゃがいもの煮物は下茹でして柔らかくしてから煮ることで、前回の常食の実習よりも食べやすく、おいしく調理できた。形をそろえると綺麗だったと思う。
● きゅうりを茹でるのは初めて聞いて驚きました。
● バナナと野菜をスムージーにすると、この患者さんは食べやすいと思った。しかも消化に良さそう。
● 常食と比較して、柔らかくするという事を意識して調理ができた。小さく食材を切るという事を心がけた。
● 胃にくる食事だった。
● 結構お腹にたまる。
● ご飯よりお粥の方が胃にくると思う。胃がん患者なのに。
● 全粥は熱すぎたので冷ましてから提供すべきだ。
● 煮込み具合と色合いのバランスは非常に難しい。
● 茹でたきゅうりを食べてみたい。
● 片栗粉は水で溶かしてから入れないといけないことを知った。
● 箸を焦がした。調理器具は火の傍に置かない。

今日の患者さんは難しかったのでしょうか?
「食べやすさ」と「柔らかさ」と「見た目」を一生懸命考えながら実習していました。
食形態がダウンすると、食事のエネルギー密度が低下し、            
食事のボリウムが増えてしまうことを知ることができた実習でした。


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