【キャリア教養学科】アカデミックスキルズⅡ
~ビブリオバトル CE1決戦~
桜の聖母短期大学キャリア教養学科の1年生が履修する「アカデミックスキルズ」は、大学での学びの基礎力を育成することを目的とした必修科目です。読書力やプレゼンテーション能力の向上もこの授業の重要な要素であり、その集大成ともいえるのが「ビブリオバトル」です。
このビブリオバトルは、学生たちが夏季休暇中に読んだ一冊の本について、その魅力を5分間で紹介し合うプレゼンテーション形式のバトルです。「読みたくなった本=チャンプ本」を決めるこの企画では、本を深く読み解く力だけでなく、伝える力も問われます。
今年度もまず各ゼミ内で予選が実施され、全員が発表に挑戦。その後、ゼミ代表に選ばれた7人の「バトラー」が、いよいよ本戦「CE1決戦」のステージに挑みました。
大教室の壇上に立つのは初めてという学生も多いなか、7人のバトラーたちは堂々とした姿勢で登場し、それぞれが推す一冊について熱意あふれるプレゼンを行いました。
入学からわずか半年足らずとは思えない、その落ち着いた語り口や構成力に、教員一同感嘆の声を上げていました。
紹介された書籍は以下の7冊です。
・『神様の御用人』 浅葉なつ(バトラー:香野佑芽さん)
・『雲雀坂の魔法使い』 沖田円(バトラー:岩佐奈々さん)
・『人間失格』 太宰治(バトラー:八百板凛さん)
・『かがみの孤城』 辻村深月(バトラー:大沼礼奈さん)
・『傷痕のメッセージ』 知念実希人(バトラー:三浦百絵さん)
・『フーガはユーガ』 伊坂幸太郎(バトラー:渡邉花穂さん)
・『きれいなシワの作り方 淑女の思春期病』 村田沙耶香(バトラー:菅野望来さん)
決戦の結果、見事「チャンプ本」に輝いたのは、菅野望来さんが紹介した『きれいなシワの作り方 淑女の思春期病』でした。

年齢を重ねることに対する肯定的な視点、人生の揺らぎを美しく描く世界観を「年齢を重ねても素敵なしわは素晴らしい」という言葉とともに、聴衆にまっすぐ届けてくれました。
また、渡邉花穂さんが紹介した『フーガはユーガ』は、「深く、センセーショナルな内容で衝撃を受けた」と語られた通り、重くも強いメッセージが印象的で、準チャンプ本として多くの支持を集めました。

7人の発表はどれも素晴らしく、それぞれの書籍に込められた想いや魅力が丁寧に語られていました。発表後には質疑応答の時間も設けられ、バトラーたちは即座に質問に応じ、自信を持って答えていました。
バトラーの皆さん、本当にお疲れ様でした!

参加した学生たちからは、
・「バトラーの話を聞いていたら全部の本を読みたいと思った」
・「話し方が上手で引き込まれた」
・「私もあんな風に本を紹介できるようになりたい」
といった声が多数寄せられ、バトラーのプレゼンが大きな刺激となった様子がうかがえました。
読書とプレゼンを組み合わせたこのビブリオバトルは、ただ本の内容を紹介するだけでなく、自分が感じたことを言葉にし、相手に伝える力を鍛える貴重な場となっています。
1年生の皆さんは、今回の経験を通じて、読み取る力・考える力・伝える力を一段と磨くことができました。この経験を活かして、今後の授業や就職活動でも自信を持って自分の意見を発信できる力を育てていきましょう!