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【特別企画】「キャリア教養学科ホープツーリズム」開催!


キャリア教養学科では、8月29日に「ホープツーリズム」特別企画フィールドワークを開催し、1年生・2年生10名が参加しました。
 
みなさんは、「ダークツーリズム」や「ブラックツーリズム」という言葉は聞いたことがありますか?これは戦争跡や災害被災地など、死や暴力など悲劇にまつわる場所への観光を指すことです。もちろん福島県も災害被災地ですから「ダークツーリズム」のスポットとして挙げられるかもしれません。でも、福島県は世界で類を見ない複合災害を体験した場所であり、当然、世界で唯一無二の教訓を持っています。そこでこの体験・教訓から希望を見出し、地域づくりを考える体験型観光やスタディツアーを「ホープツーリズム」と呼んでいます。
タイトルにある「キャリア教養学科ホープツーリズム」という名称も、この考え方に共感して考えられました。
 
今回のフィールドワークは本学の「観光論」ご担当の鎌田先生(大手旅行代理店の営業マンとしてもご活躍)を講師に迎え、3.11の被災が大きかった浜通りの復興の現状と観光のあり方について考えました。
 
学生たちが訪問した場所は、「とみおかミュージアム」(富岡町)、「スパリゾートハワイアンズ」「ワンダーファーム」(いわき市)の3か所。とみおかミュージアムに向かう道中では、福島県観光物産交流協会ホープツーリズムサポートセンターの高橋さんにもバスに合流していただき、富岡町の復興状況について解説いただきました。富岡町に実際に住んでいらっしゃる高橋さんだからこそ感じられるリアルな声なども聴くことができ、学生たちには深い学びにつながったようです。
県内屈指の「今、観光で熱いスポット」である「スパリゾートハワイアンズ」では、「地方のテーマパークが、なぜ生き残れているのか」というタイトルで講話をいただきました。地域活性化(観光論)×企業経営論を学んだ後は、いわきの名産であるトマトをテーマにしたテーマパーク「ワンダーファーム」で、トマトジュースなどを楽しみました。
 
では、最後に学生の振り返りのコメントの一部を紹介しましょう。
▶観光を通して何かを学ぶというシステムはとても興味深いことである。ただ思い出に残る、楽しいではなく、観光を通して疑問視できるきっかけを作ることはこれからの社会に重
要なことでは無いかと考える。VUCAの時代において社会の動向を把握し、自ら課題を見つけ取り組んでいくことは自分が社会に取り残されないために大切なことである。特に、今の社会問題は遠いどこかの話ではなく、自分につながることが多い。そのため、より一層みなが真摯に課題に向き合わなければならない。
 
▶ダークツーリズムではなく、ホープツーリズムとして、未来の世代へと希望を繋ぐための前向きなツーリズムにしたり、前までは捨てていた温泉をハワイアンズの名所の一つの観光資源にしたりと、様々な例をこの目で見て、話を聞いて、実際にその場所で楽しい時間を過ごした。ただ、他の土地の人々からはどうしても東日本大震災の跡や原発事故の跡を負の遺産という側面でしか見ていないこともある。そうではないことを、私達が伝えていかなければならないと考えた。
 
▶震災や復興について、今後私たちがどうすればいいのか、どう対応していくことが必要なのかを考えた時、「これ」という特定の答えを作らなくてもいい。だけど、常に考え続けてほしいという話に、答えを直ぐに求めがちだが、状況などによって対応は変わっていくため、考え続けることの大切さや柔軟さが求められていくのだと感じた。
 
▶福島学の南相馬市訪問では、定住人口をどのように増やしていくかが課題であるのではないかと考えたのだが、今回のホープツーリズムに参加し、定住人口を増やすことは現実的 に見て難しく、そこに囚われる意味はさほど無いのではと思う。むしろいかにして交流人口、関係人口を増やしていくのかを考えるべきであろう。
 

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