私たちの当たり前を見直す 〜多文化共生を考える国際交流イベントを開催〜


8月5日、キャリア教養学科の佐々木ゼミは、福島市多文化共生センター「Yuiverse(ユイバース)」において、国際交流イベントを開催しました。当日は、中国・ミャンマーをはじめとする外国人住民や高校生、大学生など約20名が参加し、ゲームや発表、ワークショップを通して、参加者同士が交流しながら「多文化共生」について考えました。

「言葉の壁」を越えて交流する
イベントではまず、「異文化すごろく」を行いました。参加者がマスに書かれた文化や価値観に関する質問に答えながら、互いの考えや文化の違いを知る交流ゲームです。ミャンマー出身の参加者は、最初は少し恥ずかしそうな様子を見せながら、楽しそうにゲームに参加していました。また、参加者同士のディスカッションでは、「やさしい日本語」や翻訳ツールの使い方、食事や宗教、祈りの場所など、外国人住民が地域で暮らす上でのさまざまな課題について意見が交わされました。

「翻訳機に頼るだけではなく、その国の言葉を学ぶことも大切なのではないか」「難しい敬語や婉曲表現を避け、簡単で分かりやすい日本語で話すことが大切」といった意見も出されました。

「外国人としてではなく、一人の人として」
続いて、佐々木ゼミ所属で中国出身の張さんが、「日本に暮らし始めてから感じたこと」をテーマに発表を行いました。日本で生活する中で感じる「迷惑をかけてはいけない」という気持ちや、日本独特の曖昧な表現、「察する文化」の難しさについて、自身の経験をもとに語りました。

多くの参加者が考えさせられたのが、「外国人としてではなく、一人の人として平等に扱ってほしい」という言葉です。さらに、「福島に来てくれた人を変えるのではなく、私たちの当たり前を見直すことが多文化共生なのではないか」というメッセージが伝えられました。日本人の参加者は熱心に耳を傾け、頷きながらメモを取る姿も見られました。

福島から世界へ ―若者がつくる地域の未来
イベントの後半には、世界経済フォーラムにより組織された「グローバルシェイパーズコミュニティ(Global Shapers Community)」福島ハブに所属の山崎さんと高橋さんをお招きし、地域の未来をテーマとしたワークショップを行いました。福島から世界へ発信する活動や、浜通りでのスタディーツアー、食文化に関する活動、通訳ボランティアなど、若者が主体となって地域と世界をつなぐさまざまな取り組みが紹介されました。「日本と世界、日本と地域、日本とローカルをつなぐ」という活動の理念に、参加者も真剣に耳を傾けていました。

参加者が考えた「多文化共生」
イベントの最後には、「多文化共生とは何だろう」という問いについて、参加者同士で意見を共有しました。参加した高校生からは、「中学校に中国人の同級生がいたが、最初はどう接したらよいか分からず、関わりたくないと思っていた。今日の話を聞いて、まず相手の文化を理解することが大切だと思った」という声がありました。

また、「外国人の生の声を聞いて、言語の壁について考えた」「外国人の方がいたら、駅などでやさしい日本語を使って声をかけてみたい」といった感想も寄せられました。

今回のイベントは、学生たちが「外国人が日本社会に適応する」という一方向の視点だけでなく、日本人自身も自分たちの「当たり前」を見直し、ともに地域をつくっていくことの大切さを考える機会となりました。

佐々木ゼミでは、今回の学びをさらに発展させ、福島のような地方都市において、外国人住民と日本人がともに暮らし、協働していくために何ができるのかを考え、地域社会への提案につなげていきます。

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